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ベイズ統計モデリングの参考論文⑤

階層ベイズモデルを用いた丸太の天然乾燥における乾燥時間の推定および丸太の諸形質が乾燥性に及ぼす影響の評価(木材学会誌 Vol. 63)

 

用途:

 個体差(ランダム効果)の項を入れる場合/入れない場合の違いを明示していてわかりやすく、ベイズモデルを使うメリットをうまく強調できているように感じた点で参考になる

 扱っている材料中の水分が揮発する現象については、メーカーの材料品質管理においては割と応用の効きやすいテーマであるように思うので、今後出会ったときには思い出したい

 

所感:

・誤差を正規分布で表現できない場合には、一般化線形モデル等を活用するべきという主張が起点:これは久保先生の著書にもある通り
ベイズモデル vs 従来の線形モデル を比較する形で推定結果の差が示されていれば、さらにベイズモデルの有用性について説得力が得られるようにも思った(於 原理的に正しいから方法を変えるべきという意見は、リスクを明示しないと通りづらい弊社)
・心材率と含水率の関係については、含水率を測定する際に辺材/心材で分けて測定する水準も入れておけばよかったのにとは思った